自分のことが大嫌い1

自分のことが大嫌いだ、

 

なんとなく、常に、私は自分のことが嫌いだ。

目上の人といると、実際以上に純粋なふりを、若いふりをして

相手がどんな藩のを自分に求めてるかを逐一目で吸い上げて

それを演技する。

 

自分は、その時、大真面目にそれをやっているのだ。

本当は、本当の私はこんなにもひねくれているのに、

それを知っていて

その時だけは本当にピュアなふりができるし、

なんなら本当に純粋で潔白な人間のようにすら思えてくる。

 

そうやって演技しているのと同時に

相手の弱点や目的を探し

心の中でこき下ろしているというのに

 

それはほぼ自動的に、反射的に、

気づいたらもう、やっているのだ。

そうやって人と話す自分を気持ち悪いなと

もう一つの目で上から見ながら懲りずに毎回そうやって人と話す。

 

だからちゃんと、

醜い自分はその場所に居てはいけないんじゃないかという不安に

いつでも駆られている。

出かける前に自室の全真教の前で、念入りにスキンケアをし

メイクをして、髪も絶妙なバランスで巻いて

良い、控えめに言ってめっちゃいい女だなという角度を探してから

家を出たはずなのに

一歩外に出て人とすれ違うと

先程までの自身が嘘のように散っていって

そのすれちがったのが男の人であれば特に

目を合わせられず、すれ違うご一行の行動が絶対に視界に入らないように

反対の地面の方に顔を背けて歩くことになる。

 

なんでだろう。

なんでなんだろう、自信がないのだ。

とにかく自分というものがやること為すことすべてに

自信が持てないのだ。

 

自分の一部であるから完璧であって欲しい

どこかでそう願っているんだろうなということは知っている。

 

外にいても、家にいても、

その大嫌いな自分の顔を電車のガラスの反射やスマホの内カメをわざわざ開いて

日に何度も確認しているのは一体なんでなんだろう。

ひょっとしたら自分でも気づかないレベルで

ナルシストなのかな。

 

こう毎日なにかに追われていれば考えなくて済むのに

ひとたび時間が出来ると考えだしてしまう。

そうするとそのなんとなくやっていたダイエットや

メイクや、人との関わり方が

だんだん分からなくなって

終いにはまた

自分が嫌いだというところに落ち着くのだ。

 

でもね、ここまで書いて

ほら、私、

こんなにも自分のことを嫌ってる自分が

大好きみたい。